​令和4年 初 釜

コロナ禍により2年ぶりとなる令和4年の初釜は1月8日(土)に開催しました。前々日の木曜日には雪が積もり 導線確保の為 雪かきもしましたが 金曜日中には陽の当たる場所はあらかた解けて、当日朝には所々に残雪がある程度でした。

徐々にオミクロン株の増加が意識されている頃なので、進行を例年とは変更しました。
今年は先ず全体を2グループに分けて40分間隔での小寄席形式にしました。寄付での白湯に続き本席へのお席入りを行い 濃茶は各服点、その後 配布のお弁当を希望者には点心席での飲食としました。

寄付は縁台を用いて 立礼形式としました。
床には一指斎筆の蓬莱山の画賛。よくよく見ると山は亀の背が隆起し山となり 松が生え鶴が乗っている図となっており、賛は明治16年の御題「四海清」に因んでいます。
白湯を済ませて後 銅鑼の合図でお席入り。

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本席の床は一啜斎筆の変則的な横物。「日出乾坤耀」太陽が水平線から昇り 天地を明るく照らすの意との事。初日の出を連想します。
花は加茂本阿弥・八重の椿・水仙・朧梅と華やかにしてみました。花入は高麗物の白磁で首のところで一旦すぼまっているものの、堂・口作りとも四方で鐶付が獣面となっています。
今年は炭点前を行わないので 直斎が箱を極めた 音羽焼の鶴香合を飾りました。
床脇は愈好斎が道春(林羅山)の誌句を蓋裏に書き付けた唐崎の古松で出来た硯箱。
釜は恒例の道爺造 八景地紋のある八角富士釜。
点前座で古染付桶側の水指を高麗卓に入れてみました。 
茶入は瀬戸ねじ抜型で銘が波枕、茶碗は一入造の形の締まった黒茶碗を使いました。各服での濃茶茶碗なので。茶杓は一指斎作銘「神楽笛」。この後の点心席床へのイントロデュースになればと思っての使用でした。

点心席の床には冷泉為恭筆の朝顔の図。縁側で童が雪だるまを作っている景色を書いています。脇床は足かけ4年 金継ぎから始まり漆の制作を行っており また雅楽の舞も同じ頃から習っている事から一昨年より舞楽の「抜頭」面を乾漆の技法にて制作をし、昨年暮れにようやく完成したので その披露を行いました。自作と紹介した時の社中一同声を出しての驚きは 正に亭主7分の楽しみでした。更に鳳笙を飾り 「雅」を演出してみました。
来年にはコロナ禍が終息して従前通りに開催出来る事を願うばかりです。