私の茶道教室
平成28年 初 釜
平成28年1月9日 社中の初釜を開催いたしました。
予報では冷え込むと言われていたのですが 幸い温暖な一日でした。
今年は年始あけ比較的早い日取りでの開催だった為 年明け早々に竹を取りに山へ行き 柳用の一重切花入と本席に使う尺八花入用、点心席に飾る花用の3タイプを作成しました。やはり青々とした竹で作られた花入は清々しく感じられます。
11時寄付に集合し署名の上 汲み出しを召し上がっていただいた頃 賀詞の交換と本日の段取りを告知しました。
その後は本席へのお席入りです。今年は参加人数が17名でしたので8畳の部屋ですと仮座を設けてのお席入りとなり日頃慣れた茶室でも 仮座を設けるとなると勝手が違ったようで 皆さん戸惑っておられましたが 正客が立派に指図をされ 事無く完了。
席が落ち着いた頃 襖を開け炭点前を始める旨を告げ 炭斗を持ち出しました。
棚は利休袋棚。年末の家元研究会で使用した棚ですが 地袋に灰器を収納してある為炭斗だけを持って着座。
近年 社中でも炭点前をされる方が増えてきたので 見本と思い数年前より実施しています。
炭点前が終わると 一度解散をし 12時に点心席にて再集合。その間 各役割により濃茶の準備や点心席の準備などに取りかかります。
点心開始の定刻12時の少し前には準備もあらかた終了していたので 今年の行事報告を行いました。
なんと言っても今年は5月に家元献茶式が奈良の春日大社で行われますが その拝服席を担当する事がビックイベントです。 社中からも大勢の参加を期待しております。
その後乾杯を行い 点心を済ませ 主菓子を13時に出して中立となりました。点心席の床は毎年狩野探令筆の円窓の松竹梅図で円三宝に熨斗飾りです。
床脇は社中の方にお任せし 今年は手鞠や花入に洋花も入れて 華やかな演出をして下さいました。
会食後各自手洗いを済ませ 13時半の銅鑼を合図に蹲踞を使い再び本席へお席入です。仮座も二度目なので 順調にお席入は完了しいよいよ濃茶です。
今年は全4碗を練り 最後は亭主相伴で締めくくりました。



道具組では比較的毎年出会う楽しみを大切にし 少々差し替える程度にしています。
今年の変化は次ぎの物です。床が愈好斎筆の「青松多寿色」。変わらぬ松の目出度さ正月に相応しいと思い使用。
香合は音羽焼きの鶴香合。目や羽根が描かれた物で直斎の箱書きあり。
水指は9代大樋作で胴は沢山の段が施され 耳の海老は非常に上手く作られています。
棚に飾った硯箱は蓋裏に愈好斎が漢詩を書いている唐崎古松硯箱。錫縁が施され 中は二段になっているのが面白い作品です。

濃茶席が終わった後 外に出て集合写真を撮影し さらに薄茶は2グループに分かれてそれぞれゆったりとした雰囲気の中開催。薄茶終了時点で初釜は終了ですが その後は恒例の社中懇親会にて18時位まで鍋を 囲んでの楽しい会話で盛り上がりました。
初釜会記平成28年正月九日
床 一指斎筆 くくり猿画賛
煙草盆 桑手付
煙管 如心斎好
火入 織部 和子造
煙草入 桑糸目 愈好斎箱 木屑造
卓 干支扇子
点心席(直会殿)
床 狩野探令筆 松竹梅鶴亀の図 丸三方に熨斗飾り 青竹花入に結び柳・賀茂本阿弥・藪を入れて 脇 青竹花入に松、水仙、白梅、千両
上の間席床 上田耕甫筆 松鶴図
本 席(北辰軒)床 愈好斎筆一行 青松多寿色
香合 音羽焼 鶴 直斎箱
脇 毛氈に箱書き各種
花入 青竹尺八
花 賀茂本阿弥 藪 水仙 突羽根
釜 八角富士釜 八景地紋有 道爺造
縁 一啜斎好菊置きあげ
先 不徹斎好 起風
水指 大樋海老耳付 九代 長左衛門造
棚 利休袋棚
硯 唐崎古松硯箱 愈好斎箱
茶入 瀬戸ねじ抜き 銘波枕
袋 一重蔓牡丹唐草
茶碗 黒 直斎銘 大茶碗 一入造
替 御本半使 不徹斎箱 銘八重垣
替 光悦紙屋写 九代 長左衛門造
替 光悦時雨写 九代 長左衛門造
茶杓 好々斎作 銘 岩戸 共筒共箱
蓋置 突羽根
建水 木地曲内朱
御茶 巌の昔 柳桜園茶舗詰
菓子 若菜餅 とらや製
器 縁高重 萬象造
茶器 不徹斎好 春の野中棗 考煙造
茶碗 萩 高麗左衛門造
替 祥瑞 真葛造
替 日の出 小峠丹山造
茶杓 不徹斎作 銘 常若 共筒
菓子
器 亀甲真塗内金泊張 一啜斎好松葉盆 愈好斎箱 漆仙造
