私の茶道教室
平成29年 初 釜
平成29年1月14日(土曜日)恒例の社中による初釜を開催しました。
寒波の到来で 太陽は出ているもののとても寒い朝でした。
毎年進行が少しづつ進化をしておりますが 今年は 寄付集合を11時にしましたが 来庵後 署名の後 汲み出しを飲んで 順次お席入りをしていただきました。
全18名のお席入が終わり 戸が閉まった後 挨拶に出て 年始の挨拶をし 先ずは炭点前を行いました。日頃のお稽古で炭点前を行う方も徐々に増えて着た為 手本になればとの思いからです。
そして炭点前終了後は例年のごとく一度散会し 12時点心開始までの間 それぞれの役割に応じて準備をしてもらいます。
寄付を片付ける人、濃茶の準備をする人、点心席の準備を整える人、台所でお椀の準備をする人などそれぞれです。
定刻 今年の行事を発表し 杯にて乾杯。
点心と白味噌仕立ての雑煮を済ませた頃 毎年の「若菜餅」を縁高に載せ 配ります。
一同「ご一緒に」との挨拶を受け いただきます。
今年は勅題が「野」なので 正に 緑が野を連想させます。
お菓子が終わると それぞれ手洗いを済ませ 寒いので待合にて濃茶のお席入までの間を待ちます。
今年の点心席の脇床は社中の方が餅花を飾って下さいました。
麩焼き製の宝尽くしの数々です。
俵に枝(名前を失念)を刺し 数々の宝を結び松竹梅・金銀の水引きで手作りの鶴亀なども添えて飾って下さいました。
とても華やかな新春行事となりました。
定刻の13:30銅鑼の音を蹲踞ながら聞いてもらい その後順次蹲踞を使用してのお席入です。
全4碗を練り上げ 亭主もお相伴をし 濃茶が終わります。
床は関白近衛忠煕筆お題が「松」の正月らしい歌懐紙。「吹く風も千世をらなして久方の 雲井に高き 玉松の陰」。
動乱の幕末に関白在任一年弱の中 詠まれた歌です。
花はロウバイと紅・白の椿。花入は七官青磁。棚は直斎好の矢筈棚で 水指は清時代の七宝水指。軸との取り合わせが華やかで そして雅な感じの取り合わせとなりました。
茶入は恒例の瀬戸「波枕」茶碗は一入造の「黒大茶碗」で茶杓は有隣斎作の「早蕨」。毎年変わらない物と変わる物 その変化も面白いところです。蓋置は突羽根。席中 若いお弟子さんに羽根突きをした事があるかを尋ねたところ「知らない」と・・。遊びも変わりいよいよ羽根突きも遺物と化したようです。
一度席中を退出していただき 2グループに分かれての薄茶となります。
後半の薄茶席が行われている間に 前半の部の方々はお点前チームと続く懇親会の準備チームに分かれていただきました。
全員が薄茶を終えた後 今年も集合写真を撮影し16時懇親会開始までの間 片付けを済ませます。定例化した進行の為 定刻には片付けも終了し 懇親会を始められました。
前日から準備・仕込みのお手伝いに数名の方々に集まっていただき 社中全員での懇親会用に鍋を囲みます。近況や一年の出来事などを話すうちに時は18時。
定刻となり楽しい懇親会も終了。一同で片付けを行い解散。
今年も雨や雪が降らず 無事に終える事が出来ホッとしました。
平成二十九年 初釜会記
平成廿九年正月十四日
玄 関 床
床 愈好斎筆 鶏画賛
煙草盆 桑手付
煙管 如心斎好
火入 織部 和子造
煙草入 桑糸目 愈好斎箱 木屑造
卓 干支扇子
点心席(直会殿)
床 狩野探令筆 松竹梅鶴亀の図
丸三方に熨斗飾り
青竹花入に結び柳・賀茂本阿弥・藪を入れて
脇
上の間席
床 上田耕甫筆 松鶴図
本 席(北辰軒)
床 近衛忠凞筆歌懐紙
吹く風も 千代をならしてひさかたの
雲井に高き 玉松のかげ
香合 鶏 八幡窯
脇 毛氈に箱書き各種
硯 唐崎古松硯箱 愈好斎箱 道春詩句書付
花入 七官青磁
花 賀茂本阿弥 藪 朧梅
釜 八角富士釜 八景地紋有 道爺造
縁 四君子蒔絵
先 不徹斎好 起風
水指 平七宝
棚 直斎好 矢筈棚
茶入 瀬戸ねじ抜き 銘波枕
袋 一重蔓牡丹唐草
茶碗 一入黒 直斎銘 大茶碗
替 御本半使 不徹斎箱 銘八重垣
替 光悦毘沙門堂写 九代 長左衛門造
茶杓 有隣斎作 銘 早蕨
蓋置 愈好斎好 突羽根 表朔・金長合作
建水 木地曲内朱
御茶 巌の昔 柳桜園茶舗詰
菓子 若菜餅 とらや製
器 縁高重 萬象造
茶器 不徹斎好 春の野中棗 考煙造
茶碗 赤 愈好斎箱 銘 閑友 旦入造
替 萩 高麗左衛門造
替 祥瑞 真葛造
替 日の出 小峠丹山造
茶杓 不徹斎作 銘 春霞
茶 常磐の昔 柳桜園詰
菓子 銀水 銀水荘製
器 亀甲真塗内金泊張
一啜斎好松葉盆 愈好斎箱 漆仙造