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​第19回 松樹会茶会

 平成30年4月1日(日)第19回松樹会茶会が開催されました。
今年は例年になく 桜(染井吉野)の開花が横浜でも早く 当日は満開で風が吹くと ヒラヒラ花吹雪が舞っておりました。枝垂れ桜は満開手前で非常に美しい頃でした。

先月の東茶会に引き続いての道具組で イメージは桜の中での舞楽でした。

寄付には有職故実の研究に情熱を注ぎ 東京美術学校の教授も務めた小堀鞆音筆の蘭陵王図を掛け その下には舞楽用の冠を飾りました。

続く本席には 狩野晴雪斎立信筆 胡蝶・紅葉賀対幅を懸けました。どちらの画も舞楽に因んでおり 右図の胡蝶では竜頭の屋形船に女官達が乗り込み稚児が「胡蝶」を舞うのを眺めているのでしょう楽しそうな様子です。背景の山には桜も見えます。左図では「青海波」を舞う有名な場面が描かれております。脇床には鉦鼓・鞨鼓・鳳笙を飾りました。この凰笙は日頃私が演奏している物で家紋を蒔絵してあります。香合は型物香合番付にも記載されている染付褶扇香合です。平安貴族を想像して取り合わせてみました。花入は岡部嶺男造の砧花入ですが 「花見の客」なので花を入れず床の軸と外の桜で楽しんで頂く趣向にしました。


釜は桜と古歌が鋳込まれた大西浄寿造の日の丸釜。炉縁は赤い塗りに黒で四季の草を蒔絵された物を使用しました。棚の青漆爪紅の及台子と色の繋がりを考えてみました。
風炉先は家元好の起風です。裏面の腰下表具には雲錦の意匠があります。
水指は皆具の内ですが 先々代愈好斎が法隆寺献茶の折に好まれた形の物を紀太理平・信吾親子に不徹斎宗匠が作らせた物です。白地に正倉院御物にある忍籐唐草紋が銀で描かれております。
茶器は柳桜蒔絵の大棗です。枝垂れ柳に市松文様の幔幕が描かれており 華やいだ物です。
主茶碗は金海の猫掻き手です。形は州浜型で沢山の筋(猫掻き)があります。青白さがとても綺麗な茶碗です。
替え茶碗は一啜斎の手造り赤茶碗です。随縁斎若宗匠はもしかしたら時代的に玉水焼(任土斎頃)の窯かも・・とおっしゃっておりました。やや光悦に倣った感じがする銘「還城楽」。銘は舞楽の楽曲の一つです。
茶杓は一指斎作の銘神楽笛。樋が深くて節が2個ある見所の多い茶杓です。
菓子は黒餡を黄色皮(月をイメージ)で巻き桜の焼き印を押してもらい銘を朧月夜とつけました。薄い皮なので黒が透けて夜桜からの連想です。
時期も桜の好季だった為 ご来会いただきました方々には雅な世界を楽しんでいただきたく努めました。

          寄 付
床   小堀鞆音筆 蘭陵王図     
  脇    
       本 席 
床   狩野晴雪斎立信筆 胡蝶・紅葉賀対幅
 脇    雅楽器を飾る
香合  染付褶扇香合 
                   型物香合番付西三段目七位
花入   粉青磁砧                 嶺男造
釜   桜地紋歌入 日の丸            浄寿造
              いにしえの 奈良の都の八重桜
                    今日九重に においひぬるかな
 縁   四季草花蒔絵              利斎造
 先   不徹斎好 起風
水指   不徹斎好 法隆寺献茶記念模    理平・信吾合作
 棚   及台子
 杓立  皆具の内
 火箸  愈好斎好 切子頭
茶器  柳桜蒔絵大棗
 替   古染付八角
茶碗   
 替    赤 一啜斎手造 銘還城楽 共箱
茶杓  一指斎作 銘 神楽笛 共筒
 蓋置  皆具の内
 建水   皆具の内
菓子  朧月夜                  明月調製
 器    愈好斎好 独楽透縁高 共箱         一閑造
 莨盆   直斎好櫂手付              宗哲造
 火入   染付冠手                得全造
  莨入   螺鈿椰子の実形
 煙管   一指斎好写 吉祥草 有隣斎箱    五良三郎造
 香箸   椎頭                 宗三郎造
                
                                                                          以上

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